温泉宿や旅館に行くと、仕事だろうが旅行だろうが、マッサージさんを呼ぶ癖があります。
食事や宴会で少し酔ってからになるので、だいたい40分6,000円くらいの一番短いものを選ばざるをえないのですが、いつの頃からかそんな短い間にも途中で寝てしまうようになり、本当にマッサージが効いているのかわからなくなりました。
ホテルや旅館ならフロント、温泉宿なら仲居さんに直接頼んで指圧師の方がきてくれるあいだの時間、急いで風呂に入ったり、部屋から出る時間はないのでテレビをつけてみたり、なんとなく落ち着かないものですね。
自分が呼んだ指圧師の方とはいえ、初対面の方への緊張というのもあるかもしれません。
広島で呼んだときは、巨人軍の篠塚コーチがお客さんで監督時代の長嶋茂雄さんを担当していたという方(ホントか?)だったり、阿蘇では予約の時間が遅れて町の指圧師さんが出払っており、やっと来てくれたと思ったら、その昔志村けんがドリフで扮していた老婆なみに耳の遠い方がきて背中をさわさわと撫でていったり。
しかし思いがけず、力加減といい、自分だけが知っているツボへの的確さといい、そのあたりが絶妙な方にお会いするとそれはもう幸せです。
写真は新しく稲佐山にできた高級ホテルの、客室マッサージの案内状です。
プライベートを重んじた客室や品のあるレセプションに置くためのものとして、
マッサージを担当されている「りらく庵」様にデザインを依頼されましたが、
1.マッサージということがすぐにわかって
2.人目を引いて
3.ホテルのイメージを崩さない範囲で
4.ヨーロッパの70~80年代ポップデザインを取り入れた
5.手にとって質感があり、ぞんざいに扱われにくいもの
という条件をいただきました。
実際にはこのように具体的にはいただいていないので、多分にボクの思い込みも入っているでしょうけれど??
ふつう、ホテルの客室にはサービスの説明書のようなファイルが置いてあって、その中の1ページがマッサージ案内になっていますから、それ以外に何がしかの案内を出すことはしません。
それなのにこちらでは、お客様はあくまでホテルでの時間を楽しむ宿泊客であることをきちんと認識していて、そのうえで気分良くもっと楽しんでいただくためのスペックを、なんとか上手に演出できないかと工夫されているのです。
なんだか、こういうまっすぐなサービス精神って、今後のスタンダードになりそうな気がします・・・。
毎回、楽しく拝見させていただいております。
ワタクシも、趣味の範囲で、絵や文を書いたりするので、字体や構図、デザインなどは気になります。
製作者の意図、新しい発見など、参考になることが、多々ありますので、これからも連綿と続くことを期待しています・・・!
コメントありがとうございます。文中「連綿と」とのご忠告が、私の性格を見透かされているようで、まいりました。腕時計のほうもそろそろ連載を再開する予定なのですが、shinさまもブログをされているとのこと、場所を教えていただければ幸いでございます!