YUKINARI: 2010年3月アーカイブ

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チョコレートの「Kit Kat」が幼い頃から好きで、これまでいくつ食べたかわかりません。

 

「マッキントッシュの、キットカット」という不二家のCMのフレーズを憶えていますが、その後マッキントッシュ社はネスレに吸収されて、ネスレ・キットカットになったわけです。

 

思い出すのは留学していたころ。クラスが終わると、金沢から来た友人とキャンパスのカフェで熱いコーヒーをテイクアウト。隣の売店でキットカットを一枚買って、寒いなか湯気を立てながら、Coming Age PartyのLive打ち合わせをするのが日課に。

ウェハースとチョコが、熱いコーヒーで何ともいえない幸せが口の中にひろがったものです。

 

しかし、永く愛される市販のお菓子って、デザインの変わらないものが多いことに気づきます。

ポテトチップスや板チョコに始まり、せんべいなんかもそう。味や食感を知っている消費者にいつでも安心して手にとってもらえる定番化を果たしているからなのですね。

 

その中でもオールドアメリカンで元気のいいキットカットのデザインがボクは好きで、写真のトラックを本気で欲しい衝動にかられます。ゴルフバッグも検討しましたが、パッケージのあの微妙なレッドではないんですよね。

 

気になってウェブサイトを開いてみると、期待通り楽しく作ってあります。いま流行りのオリジナルキットカットも作成出来るそうで、これだけの定番商品になってもサービスの進化を行っていくブランドは、いいなあと素直に思うのです。

 

「定番化」があらゆるブランドの永遠の目標であることに気づけば、広告活動はいつも信念の伴ったものになるはずなんですけどね。

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ニューバランスのM13002度目の登場ですが、今回は先日発売された2010年モデルです。

 

初代は1985年の発売ですが、その後に普通に改良が施されたため、初代ファンのために199520002005年と5年おきに3回復刻(原型にできるだけ忠実に制作)されてきました。

そして今回が4回目。

 

当時、初代の絶妙なカラーが好きで1995年の復刻モデルを買って喜んでいたボクですが、スニーカーなんてたまの週末に履いても5年もすれば買い替えもいいところ。

 

当然のように2000年も買うつもりが、予約で完売。ボクの1300は汚くなるし壊れるしで、出番は減る一方。

 

ところが2005年も同じ状況で取り逃がすのです。そのあいだ古着屋さんでデッドストックを見かけても、とても買う気になれない金額。かといって他のスニーカーで同じカラーリングを出さないニューバランスには怒りさえ覚えつづけました。

 

じゃあ、次は2010年だろうと友人と話していても、「もう作らないらしい」とか噂がたって、こうなるともう幻のスニーカーと化してきます。

 

長崎ではまず見かけませんが、それでも街でたまに履いている人が若かったりすると、いったい何年の復刻か、似たのが出たのか?と気になる始末。

 

だいたいスニーカーとして当時いくらその性能が衝撃的だったといっても、25年も前の話なんです。

 

そりゃあ最新型の別品番のほうが履いていて気持ちイイに決まっています。実際993の気持いいこと文句ありません。

それなのに狂気的な人気を誇るこのスニーカーは、わざわざ25年前の再現をするうえ、「今度の復刻はどこまでオリジナルに忠実か」という問題が話題になるわけです。

 

もう、呆れて興味も薄れそうなものだし他にもカッコいいスニーカーは世にたくさんあるのですが、今回の1300は、ソールに当時のメーカーが再登場したり、縫い目の曲がり具合まで似せたり、ベロに貼られたタグの詳細がコピペしたようになっていて、箱や袋まで今まで以上だというじゃないですか。

 

ということで、買うしかなかった?わけでした。

単なる買い物報告・・・。

 

dogsoffootball.JPGV・ファーレンで取材を終えた写真家の宇都宮徹壱さんを乗せて、柿泊のグランドへ。

 

空は昨日までの悪天候が嘘のように晴れ渡っていましたが、冷たくて強い風が肌を刺してくるので、早々に引きあげました。

 

先に申し上げておきますが、この本は昨年「ミズノスポーツライター賞」を受賞した氏の著書であり、ボクが写真の本の装丁をしたわけではありませんので、今回もデザインのブログではないのです、あしからず。

 

宇都宮さんは、若い頃にボクが憧れた生き方を地で行ってらっしゃるいわばヒーローのような存在。

だって、物書きになりたい、サッカーに携わりたい、いろんな国へ行ってみたい、といったボクの夢をいっぺんに体現されているのですから。しかも懐かしのTV番組「ダイヤモンドサッカー」などの制作を担当された、会社員経験のあるライター兼写真家さんなのです。

 

お逢いした時から「いい人オーラ」がプンプンと漂っており、言葉も丁寧で恐縮しっぱなしでしたが、短いながらも大変楽しい時間をいただきました。

 

リーガやプレミア、セリエなんかの大舞台には誰もが認める夢があるけれど、世界のもっと辺境の国でも、フットボールに対する夢は確かに生きづいています。そしてそれは、長崎に誕生したV・ファーレンでも同じ。

サッカー好きなら、地元チームの試合は観戦しましょうよ!?と怒られましたが・・・。

 

ところで自分の過去の夢のなかに生きている方にお逢いすると、人はいつ夢をあきらめるのか、いつまで夢をあきらめないのか、不思議になります。

生まれたときはみな平等にチャンスがあるけれど、なにかになりたいわけじゃありません。

就職活動にしたって、大手ブランドに対する所属意識についていうつもりはありませんが、財務内容や福利厚生でピックアップしていたあの頃を思い出すと、今なら確実に違う選び方をしていたと思います。

 

ただボクは幸運なことに、今ある現実が悪いものではないと感じています。

 

なんだって仕事はいろんな出会いがあり、楽しい。行きたい場所へ本当に行きたくなったときにはすぐに行ける世の中だし、好きなものを好きだといってかまわない。こうして宇都宮さんのような方にも逢える。

 

そういう意味では、世の中は日に日に良くなっていると思うのです。

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