「今日何か食べたいものある?」とか、「今夜のお店どこにしましょうか。」とか、だんだん考えるのが億劫になってくることが多くなってきたのは、けっこう前からのような気がします。かといって、最近のお店はどこへお邪魔してもしっかり美味しいし、雰囲気作りもきちんとしているので、「美味しかったね」と言い合って帰れる。
年齢ともに「味覚への興味」が薄れていくことを感じるとき、なにやら一抹の寂しさを覚えずにはいられません。
おそらくは、昔から「食」の楽しみはそれそのものの行為の時間であり、味の発見だけではないのです。だから「食」に時間を割けなくなってくると、「食」を楽しめなくなる。
いろんなコトへの興味がある中で、「食」への興味も持ち続けているはずなんですが、時間の余裕みたいなものが減っているのかもしれません。
現代ではいつどこへいても、ほんの少しの時間があれば簡単な食事は済ませられる便利さがありますが、本当を言えば、もうすこし大切にしたい物事のような気もします。
さて、長崎空港で買ってきた『牧島流鰺茶漬』。
私は観たことないのですが、TV番組「深イイ話」の「うまイイ話」で出演者から好評を得て、爆発的に売れているという新しい長崎のお土産です(楽天なんかでは半年待ちとも聞いてます)。
確かにこれはこれは美味しい!のですけれど、メディアは別として、世間が何か美味しいものを騒ぎ立てるたびに、「本当はみんなどの程度「食」に興味があるの?」と聞いてみたくなってしまいます。