仕事の関係で、長崎のキリスト教について勉強しています。
日曜日の今日は、ド・ロ神父で有名な外海地区黒崎でお祭りがあっているというので、ちょっとお邪魔してきました。
ところで長崎県では25人にひとりがカトリック信徒で、全国の信者数の15%ほどを占めるというから、これはもう「カステラ・ちゃんぽん・カトリック」と言って良いほどの突出した特徴なわけです。
それに加えて、大浦天主堂は国宝第一号だし、浦上天主堂には日本で一番偉い人(表現が適切でない場合はご勘弁を)が座る椅子なんぞがございまして、なるほど世界遺産への登録を申請しているだけのことはあるものだと、地元でありながらいまさら感心する始末。
写真は1882年にド・ロ神父がポケットマネーで建立した外海で最初の教会堂、「出津教会堂」です。
ド・ロ神父という人は、28歳という若さで、この東の果ての島国の、そのまた西の果ての長崎にやってきて、そのまた田舎の外海に移っただけでも 「?」 がつきますが、ポケットマネーでこんな質実剛健な教会堂を私財で、しかも自分で建てるという 「??」 ぶり。
しかも大浦天主堂で石版印刷所を開設、学校を創設、パン工場・マカロニ工場・製粉工場・鰯網工場・保育所をつくったばかりか、茶園や防波堤もつくったという天才ぶり。
腸チフスが流行ると薬局をつくり、青年救護隊を編成するという、スーパーマルチ宣教師だったのです。
ふつう何かをつくるというと、出資したとか、編成したとかいう程度ですが、この人は自分で設計・施工するという、どうも信じられないようなすごい技術を28歳という若さでマスターしていたということになります。
こんなすごかったフランス人、もっと有名でもいいのになあ・・・。