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THIS IS IT

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昨夜はココウォークのTOHOシネマズでレイトショー。

先週、高校時代からの親友からちょうど観に行こうと決めていた「THIS IS IT」に誘われていて、
20時までに仕事を済ませました。

映画は幻となったロンドン公演のリハを綴ったドキュメントですが、素晴らしかったです。
ちょっとだけでもマイケルを好きな方は、観て心地よい感動をもらえると思います。

彼が天才であり、努力家であり、繊細な心をもった愛すべき男であったことを、
脚色もなくドラマもなく、真実のうちに知ることができます。

 

1970年代から2000年までのポップアイコンであるマイケル、
姉の影響で洋楽ばかり聴いていたボクにとって、やっぱり特別な存在でした。

80年代前半の長崎にはミュージックビデオを観る機会がほとんどなくて、
浜町のDCブランドが入っていたパトリエ21ビルがスポンサードしていた(と記憶?)
深夜番組「プロモーション・パフォーマンス」を楽しみにするしかなく、
あとはWHAM!が出演するSONYのTVCMやトンプソン・ツインズ出演のマクセルのTVCMを待つくらい。

とはいえ「プロモーション・パフォーマンス」という番組は、TOP10形式でPVを流しまくるので、
もう毎週ドキドキしながらテレビにかぶりついていたのです。


ナビゲーターのお姉さんがインゲボルグやピンクハウスなんかのいかにも「着せられた」服を着て、愛想も下手な感じに曲紹介やリクエストはがきの棒読みをしていたことを思い出すと、今でも可笑しくなるのですが。

MTVによる20世紀のミュージックビデオベスト1位に選ばれたマイケルの「スリラー」には、
「こんな格好よさがあるんだ!」と衝撃を受けましたが、
衝撃といえば当時デッド・オア・アライヴの「You Spin Me Round」のPVの方がどちらかといえば強烈?であったため、「スリラー」に対する思い入れがほかのファンに比べて薄いかもしれません。

黒光りしたSM服に眼帯をつけたピート・バーンズというキレたおっさんの、股下に渡した鎖を前後にしごくパフォーマンスから、
そのイモっぽいナビゲーターのお姉さんに映像を戻す「異種感」がなにせ絶妙だったんです。

 

ともあれ、マイケルのアルバムは当然すべて購入しながら生きてきました。
ジャクソン5時代も大好きなので、マライヤがカバーしたときはスゴイ嫌でした・・・。
デッド・オア・アライヴをフロー・ライダーがカバーしたのは嬉しかったですが(しつこい)。

こういうことは結構多くて、自分の音楽趣味的に「え?」という人と繋がってしまっちゃってる大好きなスタアを発見したときの失望感といったら、隠しきれるものではありません。
マイケルで言えば、ヴァン・ヘイレンが「Beat It」に参加したとか、「Black or White」でスラッシュがひいたとか、アッシャーと一緒に歌ったとかは嬉しくても、NBAの選手やナオミとビデオに出たりしないで欲しいなあと。

 

マイケルが死亡した日の朝、彼が心肺停止で病院へ搬送されたニュースが流れましたよね。
遅刻気味のボクは部屋をあさって目ぼしい彼のCDを車に突っ込み、
「Billie Jean」「Man in the Mirror」を聴きながら、おそらく死んだであろうことはわかっていても、変な胸騒ぎを抑えることができませんでした。
東京にいる姉からも、珍しくケータイにメールが入りました。

 

そのとき、世界中のすごい数の人間が今同じ時間にマイケルを想う気持ちでいるんだと感じて、
とても不思議な気持ちになりました。現代にこんな人間がいたんだな、と。

 

ところでボクの誕生日である1971年の10月といえばマイケルのデヴューと重なっていて、
そういったコジツケもやっぱり至極個人的な喜びというものなのだけれど、
ちょっとした喜びなんてのは多いにこしたことはないですよね、人生。 

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訊ねられるとなんとなく困ってしまう質問のひとつに、

 

「JAZZは好きですか?」 という問いがあります。

 

とくに耳に心地よく、精神をいろんな世界へいざなってくれる音楽として、

自分にとってJAZZと定義づける必要はないのかもしれませんが、

 

うっかり「好きです。」と応えてしまって、奏者の組み合わせであるとかアルバムの背景とか、そのまま話を拡げられてもマズいな、と考えたりします。

 

JAZZの世界は音楽の中でもいわゆる"趣味の世界"というヤツで、奥深くて、クラシックと同様に「聴き方」があるのではないか、とのある種の敷居を感じさせるんですね。

 

ボクがマイルス・デイビスやビル・エバンスなんかのアルバムが好きでも、いわゆるJAZZ好きの人間の前では、こういった超メジャー級をもってしてJAZZを語る資格はないのだろう、というジャンルの雰囲気があります。

 

目黒に住んでいたとき、『Swing JOURNAL』誌の方と知り合いになり、

「ジャズ、いいですよね~」と話を併せたら、ボクの未熟さを察知したのか、

翌週に大型ダンボール3箱のカセットテープが届きました。

 

あきらかに事務所で邪魔になっていたものが無造作に放り込まれた感じでホッとしましたが、

後にも先にも、一気に手にした音楽の量はこのときが最大でした。

 

ボクは嬉しくなって、かろうじて知っているものだけを取り出して片っ端から聴き始めたのですが、

これが苦痛になってくる。音楽が大好きなはずなのに、大量の音源を前にしてきつくなったんです。

 

このときからでしょうか。

この音楽は、聴き方があるのかな?? と、勘繰るようになったんです。

 

写真は、先日水辺の森レストランで行われた、日野皓正さんのライブ後のパーティ。

少し酔って気分が良くなったのか、ピアノマンと楽しそうに即興していました。

 

ボクといえば誘ってくれた先輩と運河脇の石にすわって、夜風に当たりながらビールを飲み、流れる生演奏のジャズを聴きながら、やっぱり

 

「JAZZって、いいよなあ。」

 

と感じていました。

 

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ジャケットのデザインっていうと今はCDジャケットのデザインってことになって、LPのジャケットデザインこそデザインとして楽しめたものが、当たり前だけどCDになって小さくなり始めたときにはそれはそれは寂しい思いをしたものです。

 

明日提出の見積を仕上げるために今残業していたら、なにかムズムズしてきました。

立ち上がって何にも考えずに会社に置いてるCDを上から眺めてると、ロニーのエクスパンションズ。ジャケットの好きなこのアルバム、いつも一曲目しか聴かないので、再生してすぐに次のCDを探さなければなりません。

 

むむ、オン・ザ・コーナー・・・。マイルス・デイヴィスかー。しかもシブいところ・・残業に聴く音楽じゃあないなあと思いつつ、レディオヘッドと先ほどのロニーさんの間で待機!・・・の図です。思いがけずイラストジャケのマッチアップ。

 

で、意味ほとんどナシですが、あるとすれば

「茶色ってかなり使える色なんだなあー」

 

デザイン事務所らしいコメント、ありがとうございます?

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